Sona.
世界のニュースを、日本の文脈で
旅行

日本の免税、11月から返金方式に 購入品の確認は荷物を預ける前

11月1日購入分から、免税店ではいったん税込みで支払い、出国時の税関確認後に返金される。訪日客を案内する人も、一時帰国で対象となる人も、空港での手順と返金方法を分けて確認したい。

免税対象品の確認を表す、土産の箱と化粧品を収めた開いたスーツケースを、手荷物の搬送ベルトの手前に置いたイラスト
購入品を提示できる状態で、手荷物を預ける前に確認する順番を表す概念イラスト。実在の空港や端末を再現したものではない。 AI生成画像

日本の消費税免税店での買い物は、2026年11月1日購入分から「リファンド方式」に変わる。対象となる旅行者はいったん税込価格で支払い、出国時に商品を国外へ持ち出すことが税関で確認された後、消費税相当額の返金を受ける。10月18日時点では、まだ開始前の制度だ。

買い物の支払額だけでなく、帰国日の動き方も変わる。最も気をつけたいのは、免税対象品を入れたスーツケースを先に航空会社へ預けないこと。観光庁は、手荷物を預ける前に税関確認を済ませるよう案内している。海外の家族や友人を空港へ送る人も、この順番を共有しておきたい。

「出国日」ではなく「購入日」で切り替わる

新方式の対象は11月1日以降の購入分だ。出国が11月だから、それ以前に買った物まで一律に新方式になる、という案内ではない。月をまたいで滞在する場合は、購入日と店の説明を照合し、以前の旅行で使った手順をそのまま当てはめないことが大切になる。

また、日本から海外へ出る人なら誰でも免税になるわけではない。対象は、短期滞在などの要件を満たす外国籍の非居住者や、一定の条件を満たして一時帰国する日本国籍の非居住者などだ。日本国籍の場合は、国外に引き続き2年以上住んでいることなどを所定の書類で確認する。日本国内の居住者が海外旅行に行くための一般的な割引制度ではない。

購入時には、免税対象者としての手続に加え、返金方法の案内を確認する。税込みで支払う段階と、実際に返金を受ける段階は別になるため、帰国時に現金が戻ることを前提に旅行中の支払いを組まない方がよい。

空港では、商品を手元に残して確認へ

免税を受けるには、購入日から90日以内の出国時に、旅券を提示するなどして税関の確認を受ける必要がある。免税手続用の端末は、手荷物預け入れ前の国際線出発ロビーなどに設けられる。購入品は、税関から求められたときに提示できる状態にしておく。

端末の判定で検査不要となれば、その段階で確認手続は終了する。検査が必要となった場合は、税関の検査場所で購入品の確認を受ける。端末の操作が短時間でも、手続全体が同じ時間で終わるとは限らない。出発空港への到着は、荷物の確認まで含めて余裕を持たせたい。

観光庁のQ&Aは、いったん預けた荷物を免税手続のために引き戻すことはできないと明記している。購入品を奥に詰め込む前に、どこに何を入れたかを確かめ、必要なら取り出せるよう整理しておくことが実用的だ。

国内線から国際線へ乗り継ぐ場合、手続をするのは日本を出国する最終空港となる。出発地で荷物を最終目的地まで預ける予定なら、購入品の扱いと乗り継ぎ時の手順を、事前に航空会社や出国空港の案内で確認したい。

一つ足りないと、同じ購入分の返金に影響

税関確認は、一回の購入手続、つまりレシートなどの単位で行われる。その購入分に含まれる免税対象品を一つでも所持していない場合、同じ購入分のほかの対象品も含めて、税関確認と返金を受けられない。旅全体の買い物がすべて無効になるという意味ではなく、どの購入手続に属する品かが重要だ。

新方式では消耗品の特殊包装が廃止されるが、食品や化粧品を日本国内で消費してよくなるわけではない。全部または一部を消費した場合は、端末で免税手続をせず、その旨を税関職員へ申し出るよう案内されている。「袋がないから使える」と読み替えないようにしたい。

滞在中に使う物と持ち帰る物は、買う段階から区別しておくと確認しやすい。店のレシートや案内も保存し、荷造りの際に購入品と照合する。レシートを持っていれば、手元にない商品の代わりになるわけではない。

税関確認と返金は、問い合わせ先も分ける

返金するのは免税店、または店から委託を受けた返金事業者だ。観光庁は、返金時期や方法の詳細を免税店へ確認するよう求めている。銀行振込、クレジットカードへの送金、アプリ送金、空海港での現金返金などが想定されるが、どの店でも同じ方法を選べるとは限らない。

購入時には、返金先の登録が必要か、いつ、どの方法で受け取るのか、問い合わせ窓口はどこかを確認しておきたい。税関で確認が済んだことを、その場で現金を受け取れたことと混同しないためだ。

出発前の確認は、購入日、対象品がそろっているか、荷物を預ける前の手続場所、店からの返金案内に分ける。免税の仕組みが変わっても、買い物から出国までの流れを一つずつ確かめれば、空港で初めて手順の違いに気づく事態を避けやすくなる。

編集部注。 本稿は一般的な旅行・制度情報で、個別の免税資格や返金を保証するものではありません。購入時は免税店、出国時の手続は税関や利用空港の最新案内を確認してください。

出典

  1. 国税庁|リファンド方式への見直し
  2. 観光庁|旅行者向け新制度の案内
  3. 観光庁|旅行者向けQ&A
  4. 国税庁・税関|購入者向け注意事項(11月以降、PDF)
  5. 観光庁|免税購入対象者一覧(PDF)

改善にご協力ください

この記事は役に立ちましたか?

匿名のご意見は、Sona Newsの記事、見出し、出典の説明を改善するために活用します。

次の記事

金沢マラソン当日の徒歩移動を表す、横断用の柵の手前に置かれた旅行かばんと、奥の道路を走る人影の紙細工風イラスト
旅行
金沢、10月25日はマラソン交通規制 バスだけでなく徒歩の横断も確認

金沢マラソンの当日は、コース沿いの駐車場に出入りできない時間帯がある。車向けの公式迂回検索も徒歩には対応していない。観光や宿泊の予定は、目的地の位置と移動時刻を組み合わせて見直したい。

続きを読む

旅行の記事をもっと見る

大糸線の工事とマラソン前日の移動を表す、分岐する線路の模型とランニングシューズ、山の形を組み合わせた概念イラスト 旅行
大糸線、10月17日夕方から一部運休 白馬方面は最終列車に注意
新幹線の事前予約を表す、日付のない卓上カレンダーに置いた白い列車模型と、離れた位置の青緑色と黄土色のしおり 旅行
新幹線「トクだ値1」は29日発売終了 秋の予約は締切と対象日を確認
大型スピーカーから4色の音の帯が在来線ホームへ広がる多言語放送試行の概念模型 旅行
JR東海、多言語放送を15日から試行 対象駅・列車と確認先
Sona Newsの日本版シニアエディター、加藤 健司
執筆
加藤 健司
日本語版シニアエディター

加藤健司はSona News日本版を担当し、国際関係、アジア経済、安全保障、テクノロジーを、検証可能な文脈と実用性を重視して伝えます。

次に読む 機内のモバイルバッテリーは2個まで 秋の旅行前に充電と収納を確認