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火星と木星、11月16日に接近 夕方ではなく未明の空へ

11月の火星と木星は、16日に見かけの間隔が約1.2度まで縮まる。日本から探すなら深夜から明け方。日付の読み方、明るさの違い、双眼鏡での楽しみ方を整理する。

火星と木星の接近観察を表す、明るさの異なる二つの光点を収めた円形の紙と、その下に置いた双眼鏡の概念イラスト
双眼鏡の同じ視野で二つの惑星を探すことを表した概念イラスト。実際の星空の配置や光の大きさを再現したものではない。 AI生成画像

11月の星空を眺める予定を立てるなら、「16日夜」ではなく「16日未明」を候補に入れたい。国立天文台によると、火星と木星は11月16日に最も近づいて見え、間隔は約1.2度になる。夕食後の空を探すより、日付が変わった後の東の空から観察を考える現象だ。

これは、二つの惑星が宇宙空間でぶつかりそうになるという話ではない。地球から見た方向が近づく「見かけの接近」で、国立天文台は14日から17日にかけての並びを11月の見どころに挙げている。最接近の一瞬だけにこだわらず、前後の晴れた日に位置の変化を比べる楽しみ方もできる。

「16日未明」は15日夜の続き

本文の観察日・時刻は日本標準時で示す。16日未明に見るなら、15日の夜に準備し、日付が16日に変わってから観察することになる。「16日の夜に出れば同じ条件」と思い込まないよう、予定には日付と時刻を一緒に書いておきたい。

国立天文台の解説図は、東京の14日から18日の午前2時ごろの空を例にしている。これは見え方を比較するための時刻であり、午前2時だけに現象が起きるという意味ではない。アストロアーツも、上旬から下旬ごろの深夜から明け方、東から南東の空で接近が見られると案内する。

住んでいる場所や観察する時刻によって、空のどの高さに見えるかは変わる。まず東側が建物や山で遮られていない場所を考え、国立天文台の「今日のほしぞら」で近くの都市と日時を設定して確かめるとよい。ページを開いたときの初期表示が、自分の観察予定時刻とは限らない点にも注意したい。

明るい木星を目印に、火星を探す

最接近のころ、国立天文台が示す明るさは木星がマイナス2.1等、火星が0.7等だ。夜空では木星のほうが目立つため、先に明るい木星を見つけ、その近くにある火星を星図と照合する順番が分かりやすい。

近くには、しし座の1等星レグルスもある。国立天文台は、火星、木星、レグルスが細長い二等辺三角形を作るように並ぶと説明している。明るい点を二つ見つけただけで決めつけず、第三の星との位置関係も見れば、確認の手がかりになる。アストロアーツは三つの天体の色と明るさの対比も見どころとしている。

ただし、ここで紹介する図や記事のイラストは、写真に写る大きさや、肉眼で見える細部を保証するものではない。今回の見どころは、まず二つの惑星を近い方向に見つけ、光り方と並びを比べることにある。

約1.2度は、満月の直径の2倍強

「約1.2度」は、地球から見た二つの天体の間隔を角度で表した値だ。国立天文台は、見かけの直径が約0.5度の満月と比べ、2倍強の近さと説明している。惑星同士の実際の距離や、地球との距離が1.2度になったという意味ではない。

満月はあくまで大きさの物差しとしての比較で、16日の二つの惑星の間に満月があるわけではない。アストロアーツは間隔を「約1度」と丸めて案内しているが、本稿は国立天文台の約1.2度を採用した。別の現象を指しているわけではない。

アストロアーツによると、最接近の前後しばらくは双眼鏡の同じ視野で二つの惑星を見られる。高倍率で細部だけを追うより、一緒に収まる並びを楽しむ機会になる。ただし、視野の広さは機種によるため、どの双眼鏡でも同じ見え方になるとは限らない。

一夜だけでなく、同じ時刻に見比べる

惑星はそれぞれ異なる速さで太陽の周りを回っており、地球から見た星空の中での動きも異なる。国立天文台によると、11月上旬は火星のほうが早く昇るが、17日を境に木星のほうが早く昇るようになる。近づく瞬間だけでなく、その後に並びが変わることも観察の対象だ。

数日おきに同じ場所、同じ時刻で見て、木星、火星、レグルスの位置関係を簡単に描き留めれば、違いを追いやすい。見えなかった日も、雲や建物に遮られたのか、まだ低い位置だったのかを分けて考えられる。

出かける前には天気と現地の立ち入り条件を確認し、防寒と足元の安全を優先する。双眼鏡や望遠鏡を太陽へ向けてはいけない。まずは観察する都市、日付、時刻を決め、公式の星図で方角を確かめる。その準備があれば、「最接近」という見出しを一度きりの見逃せない瞬間ではなく、数日にわたって空の動きを知るきっかけにできる。

編集部注。 本稿の観察日・時刻は日本標準時です。見え方は観察地、天候、周囲の建物などで変わります。星図は国立天文台などの最新案内で確認してください。

出典

  1. 国立天文台|11月の火星と木星の接近、間隔と明るさ
  2. 国立天文台|2026年11月の星空と惑星
  3. アストロアーツ|11月16日ごろの接近と双眼鏡での観察
  4. 国立天文台暦計算室|観察地と日時を選ぶ「今日のほしぞら」

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Sona Newsの日本版シニアエディター、加藤 健司
執筆
加藤 健司
日本語版シニアエディター

加藤健司はSona News日本版を担当し、国際関係、アジア経済、安全保障、テクノロジーを、検証可能な文脈と実用性を重視して伝えます。

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