多重債務の無料相談、9月から 連絡前にまとめる5項目
金融庁が2026年の相談会予定を公表した。期間は9月1日〜12月31日だが、開催日、予約、対象は地域や窓口で異なる。借入先、残高と期限、家計、急ぐ書類、相談したいことを一枚に整理する。

金融庁は2026年8月28日、「多重債務者相談強化キャンペーン2026」の相談会予定を公表した。キャンペーン期間は9月1日〜12月31日。都道府県、弁護士会、司法書士会、財務局などが、消費者と事業者向けの無料相談会、常設窓口の受付延長、電話相談などに取り組む。
相談窓口では、返済が難しくなった人の状況と意向に応じ、債務整理、家計管理、専門家の紹介などを助言・支援し、相談内容の秘密を守ると金融庁は説明している。ただし、キャンペーンは一つの全国共通窓口ではない。地域ごとの日程や予約方法を確認し、今すぐ話したい場合は常設窓口も選択肢に入れるのが現実的だ。
9月1日に全国一斉開催ではない
金融庁の一覧は、弁護士会・司法書士会、財務局、都道府県等の予定を分けて掲載している。8月28日の公表時点で予定表へのリンクがある地域もあれば、まだ個別ファイルが付いていない地域もある。新しい情報は随時追加・更新するとされているため、「9月になったから最寄りで今日開いている」とは限らない。所在地の欄を開き、開催日、会場・電話、受付時間、予約の要否、対象が個人か事業者かを確認する。
期間中の相談会が近くに見当たらない場合も、相談そのものができないわけではない。金融庁は全国の財務局や関係団体の常設相談先を案内している。期限のある書面が届いている、生活費が足りない、返済日が迫っているといった事情は、最初の連絡で先に伝えたい。
連絡前に一枚へまとめる5項目
すべての残高を正確に計算し終えるまで待つ必要はない。一方で、相談時間を借入先の思い出しだけに使わないため、分かる範囲を一枚にまとめる。分からない数字は推測で埋めず、「不明」と書き、確認できる明細や契約書を分けておく。
- 借入先と種類。銀行、貸金業者、クレジットのキャッシング・ショッピング、個人からの借入、事業資金などを分ける。同じ会社の契約が複数なら、それも分けて書く。
- 残高、毎月の返済額、次の期限。最新の利用明細、返済予定表、通帳などで確認した日付も添える。古い数字と新しい数字を混ぜず、不明な手数料や遅延損害金は窓口で確認する項目にする。
- 手取り収入と固定支出。家賃・住宅ローン、光熱・通信、保険、税・社会保険、医療・教育費、扶養する人数を月単位で並べる。返済へ回せる額を無理に先に決めるより、生活に必要な支出を隠さず伝える。
- 滞納と急ぐ書類。督促、裁判所からの書類、給与や口座に関する通知、公共料金や家賃の期限などを、差出人と到着日で整理する。原本を加工せず、電話では書類の名称を読めるようにする。
- 相談したいこと。返済を続けられるか、法的な整理を検討すべきか、家計を見直したいか、事業と生活の債務が混在しているかを短く書く。連絡可能な時間や、郵便物の受け取りに配慮が必要な事情も最初に伝える。
窓口は「何を確かめたいか」で選ぶ
まず地域の開催予定を確認したいなら金融庁のキャンペーン一覧、法律上の選択肢を弁護士・司法書士へ相談したいなら法テラスや各専門職団体が入口になる。法テラスの無料法律相談は、収入・資産が一定基準以下であることなど利用条件があり、原則予約制だ。法テラスも、届いた書類と相談内容を整理したメモを準備するとよいと案内している。
クレジットや消費者ローンを含む消費者の債務なら、公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会の多重債務ほっとラインもある。電話で助言や適切な機関の案内を行い、必要に応じて面接相談を予約する。面接では家計・生活、返済や整理、司法手続を扱い、可能な場合は無料で任意整理を行うと説明している。「無料」という言葉だけで同じ支援が受けられると考えず、対象、条件、相談後に担う範囲を窓口ごとに確かめる。
相談は解決策を決める前の事実整理
多重債務の選択肢は、債務の種類、収入、資産、家族・事業の状況、届いている書類で変わる。広告で見た一つの手続に自分を当てはめる前に、複数の借入と家計を同じ紙の上に置き、正規の窓口へつなぐ。今回のキャンペーンは、その最初の接点を増やす期間だ。相談した時点で返済条件や法的手続が自動的に決まるものではないが、期限と事実を共有すれば、次に何を確認すべきかを具体化できる。
編集部注。 本稿は2026年8月31日06:44 UTC時点の公表資料に基づく一般的な相談準備の案内で、個別の債務整理、法的評価、返済計画を勧めるものではありません。無料相談の条件、予約、支援範囲は地域・団体・個別事情で異なります。期限のある書類や緊急の生活上の事情がある場合は、正規の相談窓口や弁護士・司法書士へ速やかに確認してください。
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