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「エコ」表示は4点で確認 環境ラベル139種類、消費者庁が調査

ネット上で収集した表示を分析すると、対象範囲が不明確なものは20種類、具体的な効果が分かりにくいものは59種類。緑の印だけで判断せず、購入前に見る順序を整理する。

虫眼鏡で葉の印と外装・本体の境目を確かめる環境ラベルの概念写真
無地のボトルと紙製スリーブを分け、表示がどの部分を指すか確かめる工程を概念的に表現した。実在の商品や認証ではない。 AI生成画像

消費者庁は2026年8月20日、「環境ラベルに関する実態調査報告書」を公表した。事業者のウェブサイトやECサイトで確認できる広告から139種類を収集し、事業者・事業者団体15者と第三者認証ラベルの運営主体3機関に聞き取り、一般消費者1,000人にも認識を尋ねた。

報告書が示すのは、緑色の印を信用するか、すべて疑うかという二択ではない。調査対象の多くは対象範囲や適合基準を示していた一方、短い表示から消費者が受け取る意味が、実際の対象や割合より大きくなり得る例もあった。買い物では、印の有無より先に四つの問いを置くと読み違いを減らせる。

1 何の環境配慮か――商品と外装を分ける

139種類のうち、環境配慮の対象範囲が明確だったものは119種類、明確でなかったものは20種類だった。不明確な20種類はいずれも包装などに表示され、対象が商品本体なのか、包装なのか、両方なのかを判別しにくかった。

報告書が示した鉛筆と包装のサンプルでは、消費者の73.7%が、森林保全の対象に商品が含まれると答えた。実際の買い物でも「再生素材使用」とあれば、ボトル本体、ラベル、キャップ、外箱のどれを指すのかを探したい。小さな注記があっても、目立つ印と離れていれば読み落としやすい。

2 どの程度か――割合と比較の基準を見る

環境に配慮した原材料を訴求する62種類のうち、使用割合が具体的な数値で明確だったものは33種類、明確でなかったものは29種類だった。割合のない「再生プラスチック使用」のサンプルを見た消費者の73.0%は、使用割合を50%程度以上だと受け取った。

石油由来プラスチックなどの削減を訴求する25種類では、削減率が明確だったものは10種類、明確でなかったものは15種類。「削減」のサンプルでは80.1%が50%程度以上の削減だと答えた。大切なのは大きな数字だけではない。何を分母にした割合か、商品全体か一部か、いつの自社従来品との比較かまでそろって初めて比較できる。

3 誰の基準か――「認証」の見た目だけで決めない

139種類のうち、適合基準をウェブサイトなどで確認できたものは121種類、確認できなかったものは18種類だった。第三者機関が基準を設定し、判定もする第三者認証ラベルは31種類。消費者調査では、独立した第三者機関による認証と明記されたサンプルを62.2%が最も信頼できると答えた。

ただし、第三者認証であれば環境配慮の範囲が最も広い、基準が必ず最も厳しい、という意味ではない。対象は原材料、製造、流通、使用、廃棄など制度ごとに違う。報告書では、第三者認証ではないのに「認証」の文言や認定番号が付され、一見すると第三者認証のように見えるものも2種類あった。運営主体、基準を決める主体、適合を判定する主体を分けて確認したい。

4 何が良くなるか――抽象語から根拠へ進む

説明がなく「エコ」「グリーン」や自然の図柄だけで構成されるなど、環境配慮の内容が外形上明確でないものは59種類だった。抽象的なサンプルを見た消費者の55.1%は「何かしら環境に配慮した『エコ』」だと回答した。葉の印そのものは、温室効果ガス、資源、水、生物多様性、廃棄物のどれに、どの段階で作用するかを説明しない。

また、表示を裏付ける実証データ等が何かを、ラベル表示自体から確認できたものはなかった。これは「139種類すべてに根拠がなかった」という結果ではない。事業者が試験結果などを社内保管している例もあり、消費者庁は根拠情報へ容易にアクセスできる工夫が望ましいとした。商品ページから適合基準、算定方法、対象範囲、比較条件へたどれるかを見るのが現実的だ。

消費者庁は、実態と異なり競争相手より著しく環境に配慮していると誤認させる場合、優良誤認表示として景品表示法上問題になり得ると整理した。曖昧な印を一律に禁止する新制度が始まったわけではない。

買う直前の確認は「何の」「どの程度」「誰の基準」「何が良くなる」でよい。環境省の環境ラベル等データベースも、制度の運営主体や対象を調べる手掛かりになる。一方、ラベルがないだけで環境負荷低減に役立たない商品とは限らない。機能、耐久性、修理や詰め替えのしやすさ、廃棄方法、価格も含め、同じ条件で比べる。緑の印を結論ではなく、詳しい情報を開く入口として使いたい。

編集部注。 本稿は2026年8月29日06:43 UTC時点の消費者庁・環境省の公表情報に基づく一般的な表示確認ガイドです。個別表示の適法性や商品の環境性能を判定するものではありません。購入時は事業者と制度運営主体の最新情報を確認してください。

出典

  1. 消費者庁|「環境ラベルに関する実態調査報告書」の公表について(2026年8月20日)
  2. 消費者庁|環境ラベルに関する実態調査報告書(本体)
  3. 消費者庁|環境ラベルに関する実態調査報告書(概要)
  4. 環境省|環境ラベル等データベース:情報選びのポイントと活用方法
  5. 消費者庁|認証ラベルを探す

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Sona Newsの日本版シニアエディター、加藤 健司
執筆
加藤 健司
日本版シニアエディター

加藤健司はSona News日本版を担当し、国際関係、アジア経済、安全保障、テクノロジーを、検証可能な文脈と実用性を重視して伝えます。

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