ネットの市販薬相談、返信者の資格を確認 購入前に見る3点
厚労省の2025年度調査では、ネットの第1類医薬品相談で回答者を薬剤師と確認できたのは58.8%。残りを無資格とは断定できない。販売サイト、薬の区分、返信者を分けて確かめる。

厚生労働省は8月7日、薬局やドラッグストア、インターネット販売が市販薬の販売ルールを守っているかを調べた2025年度の結果を公表しました。ネットで薬を選ぶとき、注目したいのは「相談に返事が来たか」と「資格を持つ人が答えたと確認できたか」が別々に集計されている点です。
調査は、厚労省の「一般用医薬品の販売サイト一覧」から選んだ257サイトを対象に、2025年12月から2026年2月まで実施されました。第1類医薬品を注文して相談した51件では、調査上「適切な回答」があったのは51件すべてでした。一方、回答者を薬剤師と確認できたのは30件、58.8%。残る21件、41.2%は「わからなかった」と記録されています。
「資格不明」を「無資格」と読み替えない
この21件について、無資格者が回答したと断定することはできません。調査票の選択肢は、薬剤師、登録販売者、一般従事者、わからなかったという区分です。氏名や資格が返信で明示されなかった、表示を確認できなかったといった場合も「わからなかった」に入ります。調査が示すのは違法サイトの割合ではなく、消費者の側から回答者の資格を識別できたかどうかです。
第2類医薬品などの相談でも、204件のうち197件に回答があり、7件は回答がありませんでした。回答があった197件では、薬剤師が50件、登録販売者が76件、資格不明が71件でした。薬剤師または登録販売者と確認できた割合は64.0%です。ここでも、返信内容の評価と、返信者の資格表示を混ぜないことが大切です。
薬の区分で、確認すべき専門家が違う
一般用医薬品はリスクに応じて第1類、第2類、第3類に分かれます。政府広報と厚労省の販売制度案内によると、第1類を販売するときの情報提供は薬剤師が行います。第2類と第3類は、薬剤師または都道府県の試験に合格し登録を受けた登録販売者が扱います。商品名の印象だけで決めず、外箱や商品ページに示された区分を先に見れば、誰に相談すべきかが決まります。
第1類のネット購入では、年齢、症状、持病、現在使っている薬、副作用歴、妊娠・授乳などの確認を受け、薬剤師から用法・用量や注意事項の説明を受けます。質問欄を空欄のまま早く通過することは、安全な近道ではありません。お薬手帳や服用中の薬の一覧を手元に置き、事実を省かず伝えます。
購入前に見る三つの場所
- 販売サイト:正式な店舗名と所在地、実店舗の写真、許可証の内容、相談用の電話・メール、勤務中の薬剤師・登録販売者の表示を確認する。
- 商品ページ:第1類、第2類、第3類のどれか、使用期限、使用者の状態を尋ねる画面や連絡方法があるかを見る。
- 相談返信:回答者の氏名と資格、質問への個別回答、追加質問の方法が明記されているかを確かめる。第1類で薬剤師と確認できない場合は、資格を直接尋ね、確認できるまで購入を急がない。
厚労省の販売サイト一覧は、各自治体から報告されたアドレスを掲載しており、2026年5月末時点の情報です。実在する許可店舗かを確かめる有力な起点ですが、掲載されているだけで、その日の担当者表示や個別の相談対応が完全だと保証するものではありません。今回の調査も、この一覧から対象を選びながら資格不明の回答を確認しています。サイト一覧、画面表示、実際の返信を三段階で照合する理由はここにあります。
調査は5月の新制度施行より前
この調査のネット販売部分は2026年2月までに行われました。その後、5月1日に、濫用のおそれがある成分を含む「指定濫用防止医薬品」の新しい販売ルールが施行されています。したがって、調査結果をそのまま新制度施行後の遵守率として読むことはできません。かぜ薬やせき止めなどで購入数量や使用状況を尋ねられても、質問を避けるため別サイトへ移るのではなく、必要な理由と使用者の情報を正確に答えます。
薬が届いた後も、外箱と添付文書で用法・用量、使用してはいけない人や状態、併用上の注意を確認します。説明と表示が食い違う、回答者の資格が最後まで分からない、症状が長引く・強いといった場合は、自己判断で商品を替え続けず、薬剤師や医療機関に相談します。ネット購入の便利さを保つ鍵は、速く決済することではなく、販売者、薬の区分、返信者という三つの出所を残すことです。
編集部注。 この記事は2026年8月14日06:27 UTC時点の厚生労働省・政府広報資料に基づく一般的な確認ガイドです。医薬品の区分、販売ルール、サイト一覧、個別商品の注意事項は更新される場合があります。症状、持病、妊娠・授乳、併用薬、副作用が気になる場合は、薬剤師、登録販売者または医療機関へ相談し、緊急性の高い症状では適切な救急対応を優先してください。
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